公務とホスピタリティ

現在数多くの企業がその必要性を実感し、「ホスピタリティ」を導入しています

ホスピタリティを導入している企業(施設)で最も有名なのが「ディズニーランド」でしょうか?
さらに「リッツカールトン」や「加賀屋」などで有名なホテル・宿泊業界
ドラマ「Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜」でもとりあげられたレストラン・飲食店業界など………

「接客」を必要とする業界ではもはや当然のように広まっている「ホスピタリティ」ですが、「なぜここでホスピタリティを重視しないのだろうか?」と不思議に感じる業種があります
それは「公務」です

私は20年以上も公務に勤めてまいりましたが、「ホスピタリティ」という言葉を上司や同僚に使ってもほとんど理解してもらえませんでした
「サービス」については何となく上司から言われることがありましたが、「ホスピタリティ」については全くといっていいほど触れたことがありません
※サービスとホスピタリティの違いについてはこちらの記事をご覧ください
 → https://xn--wens-9b4ckbz745bgya9si44ht2gbl5g.com/blog/service-hospitality/

「公務員の仕事は究極のサービス業である」
10数年前の私は本気でそう思っていました
しかし、ホスピタリティと出会い、サービスとの違いを知るにつれ、「ホスピタリティこそ、公務に携わる人々にとって根底に置かなければならない職務倫理では?」と感じるようになりました

正直なところ、公的機関の窓口というのは、担当者のファンが増えれば増えるほど窓口の仕事が忙しくなってしまうという現象が起きるのです
もし自分の担当する窓口に来なければ、他の窓口で手続きをすることでしょう・・・(競合という考え方はありません)
もしくはお客様は我慢してでもその窓口で手続きをしなければなりません

さらに「売上」という考え方がそもそもありません
窓口業務は100%受け身ですので、「ノルマ」という考え方もありません
お客様が離れていったからと言って、給与が減るわけでもなければ、仕事をクビになるわけでもありません
ただ、職場から笑顔指数が減っていくだけ・・・

そんな中で、仕事に対する向上心や幸福感をどうしたら上げることができるのでしょうか?
「お客様の喜びや笑顔が自分の幸福感と繋がっているかどうか」に他なりません
お客様に満足していただくことに、心から喜びを感じることが出来なければ、「リピーター」は単なる業務の負担でしかなくなってしまいます

しかし、お客様の笑顔を心から自分の幸福感として感じることが出来れば、それは「自分へのご褒美」となり、決して「業務の負担」と思うようなことはなくなるでしょう

さらに、お客様が増え業務が増えてこれば、必然的に不要な仕事を淘汰せざるを得なくなります
最終的に効率的に仕事を進めることが出来るようになるのでは?
(もちろん希望的観測にすぎませんが、いずれ本当に訪れる未来であることを心から願います)

「利益」という考えを持たないからこそ、民間におけるホスピタリティの重要性とはまた少し違った観点からの必要性があるのです
お客様の満足度アップはもちろんですが、職員の仕事に対する意識向上・モチベーション維持のためのホスピタリティ教育が必要なのでは?

「将来安定しているから」とか「給料が良いから」とかではなく、「お客様の笑顔を見るのが本当に楽しいんです」という理由で公務員を続ける若者が増えてくれたら素敵ですね(^▽^)/
条件もいいし、福利厚生もしっかりしているから離職率は低いですが、「我慢して仕事をしている」なんて不健康ですよね?
「サービス」だけではお客様の満足度はアップしても、職員の満足度はアップしません
しかし職員の不満がつのれば、その不満は必ず目の前のお客様に伝わってしまいます
結局悪循環が生まれてしまいます

仕事を楽しむためのホスピタリティをぜひ学んでみてください(^▽^)/

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